栗粥のレシピ|まるで宝石。栗の甘さが際立つ秋の粥

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毎年たのしみにしている秋のおかゆです。

栗ごはんもおいしいけれど、栗のおかゆもやっぱりごちそう。とろとろのお米に包まれるやさしさと、栗の甘みがふわっと全体に広がるおいしさは、唯一無二です。

栗粥って、実は、作るの自体はほんとうに簡単なのです。お米と一緒に、生のむき栗を煮込むだけ。

何が大変って、栗の皮をむく、ひと手間……!ほんとに……ねえ〜……!

ぜひ、ゆったりと、休日の朝にでも。「作業」と思わずに、秋のたのしみのひとつ、という感じで、ちまちま手仕事時間をたのしんでみてはいかがでしょう。

たった一口で「……♡」!

頑張ったかいがあるわ〜!と、うっとりすること間違いなしです◎

もくじ

栗粥のレシピ

調理時間:50分

記事後半では写真付きで解説しています!

材料(お茶碗2杯分)

  • 生米   1/2合(約75g)
  • 生栗   6〜10個程度
  • 水    800ml
  • 塩    小さじ1/3〜

つくり方

STEP
下ごしらえ

栗の皮をむく。

STEP
鍋の温度を上げる

厚手の鍋に研いだ米、栗、水800mlを入れる。具材のかたよりがないように鍋底をならして、中〜強火にかける。

STEP
コトコト煮込む

鍋の中がぽこぽこと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で30分煮込む。

STEP
味つけ&蒸らし

さっとアクをすくいとり、塩で味をととのえる。鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。フタをして5分ほど放置して蒸らす。器に盛りつけたら完成!

つくりかた

写真付きで詳しい作り方をご紹介します!

下ごしらえ

栗の皮をむき、水にさらします。

栗をむくのが大仕事!
栗は甘みや下味の付いていない、素のものを使用します。
わたしは「栗くり坊主」で鬼皮をはぎとって、薄皮は研ぎたて包丁で削ぎ落としています。お好みのやり方でどうぞ。

②鍋の温度を上げる

厚手の鍋に研いだ米、水を切った栗、水800mlを入れます。

具材のかたよりがないように鍋底をならして、中〜強火にかけます。

③コトコト煮込む

鍋の中がぽこぽこと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜます。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で30分煮込みます。

鍋に箸をかませることで吹きこぼれにくくなります◎

大粒場合は特に、栗が鍋底から動けずに焦げついてしまうことがあります。ときどきそ〜っと混ぜてあげると、焦げつきを防ぐことができます◎

④味つけ&蒸らし

さっとアクをすくいとり、塩で味をととのえます。

鍋全体をゆっくりとまぜて火を止めます。フタをして5分ほど放置して蒸らします。

鍋のフタをして蒸らしているところ
蒸らしの時間に全体の水分がなじみ、米粒がふっくらと開きます。

器に盛りつけたら完成です!あつあつを召し上がれ。

いただきます!気になるお味は?

ああ、きれい。宝石のような栗!

あま〜い香りに、ほくほく食感。あ〜〜〜しあわせ!

何年も繰り返しつくる中で、このとろとろ仕立てがいちばんおいしく仕上がるという結論に至りました。

栗は重みがあるため、鍋底にこびりつきやすく、もっちり狙いの少なめ水分量のときは崩れてしまうことも多々。水分多めのとろとろ仕立てにすることで、栗のゴロッと食感をたのしむことができるうえ、栗の甘みをふわりと広げることができるのです。

「秋だねえ」「秋ですねえ」と、ひとくちひとくち、ゆっくりいただきたくなる、ほっこり愛おしい秋のひとときでございました。

アレンジするなら?

生米からつくるおかゆは、お米からしっかり甘みと旨味がでるため、米+栗+水+塩の超シンプル仕立てでもハッとするほどおいしく仕上がります◎

特にその年はじめの栗粥は、栗そのものの自然な旨味を堪能したいので、我が家では水で炊くことが多いです。

一方で、ちょっとの工夫で違いがはっきり出るのも、シンプルなおかゆだからこその魅力

ぜひアレンジも試してみてくださいね。

昆布出汁もおすすめ

たとえば晩ごはんにいただくのであれば、旨味がしっかりあったほうが他のお料理とバランスがとれるので、水の代わりに昆布出汁で炊くのもおすすめです!

水出しの昆布出汁
水出しの昆布出汁が好きで、いつも冷蔵にストックしています

味に深みがでて、塩をバチッと決めたくなる感じ◎

あまり日常におかゆを食べ慣れていない方にも、おすすめの一工夫です。

みずみずしい新米で

秋だからこそ!をとことん堪能する、新米アレンジ。栗のほっくり・しっとり感が際立ちます。

写真では伝わりにくいですが笑、とろみがよりなめらか。みずみずしい新米ならではの一皿です。

栗の面取りをしてまあるく上品に

こちらはさらに一手間を加えて。

栗の角張ったところをけずるように、まあるく贅沢にむいてつくります。

ていねいに作った栗粥の画像

「もったいな〜〜〜い!」という気持ちになりますが、さらに宝石度が上がって、心もときめくのです。

参考:冷凍をしてから剥くやり方だと、割れてしましました……

何年か前にSNSでバズっていた、栗を冷凍してから熱湯をかけて皮を剥くやりかたを試したのですが、ちょっとおかゆの下ごしらえには向かないのかも……?

残念ながら、栗が細かく崩れてしまいました……!

栗粥の正面からの画像

でもでも、もちろんお味はばっちり!◎

ラクを考えると、おうちでいただく分にはアリかも?と思ったり。

食材と組み合わせて(あずき、抹茶、黒米、あんかけ、ゆりね)

ほくほくがおいしい食材のおかゆを、アレンジアイディアとしてご紹介します!

きっと栗バージョンもおいしいはず♪

かぼちゃ×あずき
さつまいも×抹茶
きなこをかけて
さつまいも×黒米
さつまいも×大学芋タレ
ゆりね×栗(甘露煮)

自分好みの「栗粥」を、ぜひみつけてみてくださいね。

栗むきに慣れてきたころに栗の旬って終わっちゃうんですよね笑

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運営者情報

お粥研究家・料理研究家・文筆家・日常思想家。著書『日本、台湾、韓国etc. ととのうおかゆ365日』(KADOKAWA)。おかゆを通した食文化と暮らしの思想をテーマに、コラム執筆、レシピ開発、コンサルティングなど幅広く活動中。NHK 「あさイチ」、読売新聞、ほぼ日などに出演。JAPAN MENSA会員。

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