たまご粥にお出汁は要らないってご存知でしたか?
「うそ〜!だって顆粒出汁とか、白だしとかを入れないと旨味が足りないんじゃないの?」と思っちゃいますよね。実は、わたしもそう思っていたひとりでした。
ところが「あら、お出汁を入れたらそれは”雑炊”でしょう。たまごのおかゆはお出汁を入れなくておいしいのよ!」とおっしゃる方も多いのもまた事実。
実際に出汁なしのたまご粥は、卵の旨味、お米の甘みがふわ〜っと広がり、シンプルなのに滋味深〜い。一口食べると、「え、お出汁なくてもこんなにおいしいの!?」とびっくりしちゃいます。
出汁なしでもおいしい、いや、出汁なしだからこそおいしい、そういうおいしさがあるのですね。
わたしがお伝えしたいことは、出汁を入れないのが本物のたまご粥だ!ということではなくて、たまご粥に出汁を入れないという選択肢もアリ!ということ。ぜひとっておきのたまごでお試しくださいね。
基本となるレシピのほか、記事後半ではおすすめのアレンジについてご紹介いたします!たまごをふっくら仕上げるコツは、雑炊にも応用できますよ◎
生米からつくる『たまご粥』のレシピ
調理時間:50分
材料(お茶碗2杯分/どんぶり1杯分)
- 生米 半合(約75g)
- 水 750ml
- 卵 1個
- 塩 小さじ1/2
トッピングに
- 小ねぎなど
シンプルなたまご粥はお味のごまかしが効きません。良質な新鮮な卵をご用意ください。
それでも旨味が欲しいなら
それでもやっぱり”旨味”が欲しい〜…!という方は、水をだし汁に変えていただくか、顆粒の中華出汁を「小さじ1」を目安に入れてもOK◎
作り方
厚手の鍋によく研いだ米、水750mlを入れる。ふつふつと沸くまで、フタをせずに中火にかける。
鍋に白い泡がふつふつと立ったら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火に30分かける。
塩で味をととのえる。一度中火にして、卵を回し入れて、10秒待つ。ふわっと全体を混ぜたら、火を止める。
フタをして5〜10分蒸らす。器に盛りつけたら完成!
詳しい作り方
写真つきで作り方をご紹介します。
①鍋の温度を上げる
厚手の鍋によく研いだ米(1/2合)、水750mlを入れます。
ポイント
たまご粥は水を多めにするのがコツです。
おかゆの上澄み”重湯”のとろみで卵がふんわりするからです。わたしは通常の白粥であればお米1/2合に対して水700mlの固さが好みですが、たまご粥を作るときは「+50ml」の「750ml」で作っています。
ふつふつと沸くまで、フタをせずに中火にかけます。
お鍋はフタつきの厚手のものがおすすめです。今回は宮崎製作所ジオ片手鍋18cmを使用しました。
②コトコト煮込む
鍋に白い泡がふつふつと立ったら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜます。
鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火に30分かけます。
ポイント
お箸をかませてフタをすることで、吹きこぼれを防止することができます。
③塩、卵を入れる
ここが一番のポイントです!先に味付け、あとから卵!味ムラのないたまご粥にする大切なコツです。
塩(小さじ1/2程度)で味をととのえ、全体の水分が均一になるように混ぜます。
たまごをふわっとさせるために、一度中火にして、おかゆをグツグツのマグマの状態にします。
溶き卵をぐる〜っと回し入れて、10秒待ちます。
注意
すぐにかき混ぜるとたまごが細かくなって、ふわっと仕上がりません。
ゆっくり大きく丁寧に、ふんわりと全体をかき混ぜて、火を止めます。
ぐつぐつマグマ→ ぐる〜っと卵を入れて10秒待つ! →ふんわり混ぜる。
このポイントを押さえれば、ふわっと仕上がりますよ。
④仕上げ
フタをして5〜10分、放置して蒸らします。
ポイント
蒸らし時間にお味がなじんでおかゆがふっくらと仕上がります。
お好みの具材とともに器に盛りつけたら完成です!
いただきます!気になるお味は?
きれい〜…!たまごとおかゆのやさし〜い色。きれいですね。
たしかに化学調味料を入れた時のような、パキッとした旨味・香りはありません。その代わりに、豊かなお米の甘み、たまごの旨味がふわ〜〜〜〜ん!
なるほど、素材の味をたのしむってこういうことだったのか、と思えるお味です。たまごのコクがしっかり。
ごはんから作ったおかゆだとここまでお米の甘みは出ないでしょうし……
今回のお出汁なしのたまご粥のような手間がつくるおいしさって、ある意味、贅沢なのかもしれません。わかりやすくおいしいものは外食でもたくさんあるんですけどね。
「え〜……それでもやっぱり、完成して口に合わなかったらショックだしなあ〜…」という方はぜひ、添え物を用意してチャレンジしてみてください。
この日用意したのは、「みょうがときゅうりのごま油あえ」「ザーサイ」「コーンマヨ」。
特に「コーンマヨ」は小さい子も好きそうなお味◎
おかゆにコーンを入れて煮込むのもおいしいけれど、「添え物」なら大人と子どもで味の好みが違う〜なんてときも、みんながたのしめていいですね。
他にも、ラー油をかけたり、みつば、パクチーなどの香味野菜を添えたり、おろし生姜をのせたり。ちょい足しで表情も変わります。
ちょっと冒険するの怖いときも、「どう転んでも大丈夫!」という選択肢を持つと、新しい出会いを求めて一歩足を踏み出せたりしますよね◎
とっておきのたまごで、シンプルなたまご粥を堪能してみてはいかがでしょうか。
アレンジするなら?
基本のたまご粥でもじゅうぶんおいしいけれど、もっと豪華にしたいときのおすすめアレンジをご紹介します!
とろろをかけて「山かけたまご粥」!ちょろっとお醤油をかけながらいただきました。
たまご粥の「温」と、とろろの「冷」がおいしいんですよ〜。風邪の時もぺろっと食べられそう。
セロリと煮込む「セロリ卵粥」もおすすめです!
セロリの香りがふわ〜んと広がって、おしゃれな雰囲気のたまご粥になります。
上に乗せたのは刻みにんじん。ちょっとの彩りで印象が変わりますよね〜!◎
スタミナが欲しいときにおすすめなのが、なんとも贅沢な「うなぎのせたまご粥」!
うな重は、頬張っちゃうというか、一瞬でぺろっと食べ終わってしまうけれど、おかゆにうなぎを乗せるとじ〜〜〜っくり味わえるのです〜…!タレが絡む感じもおいしいし、スタミナ抜群だし。ここぞ!という日におすすめです。
いろんな食材と相性の良い「たまご粥」。ぜひ、自分好みの一皿をみつけてみてくださいね。
みなさんのいただきますが笑顔でありますように!ごちそうさまでした!