芽蕪ってご存じですか?ネバネバの海藻の「めかぶ」ではなくて、ちいさなちいさなカブ、芽蕪。
羽子板で遊ぶ「羽根つき」の「羽根」に似ていることから、縁起物としてハレの日の腕ものに使われたりするそうです。
ふつうのカブとの違いは、見た目だけではありません。
芽蕪はこれから成長するぞ〜!と余力をたっぷり残したままのカブ。だからお味もぎゅっと詰まっていて濃ゆい、濃ゆい!
大きさがビシッと揃って、きれいに箱詰めされて売られている芽蕪は料亭などで使われる高級品だそうです。今回はハネ品かしら、お値打ちの芽蕪と初遭遇。ラッキー!
根っこから葉先までお味がぎゅっと詰まっている芽蕪ちゃん、お粥との相性も抜群でした。また出会えたら絶対にカゴに入れちゃうだろうなあ。
芽蕪粥のレシピ
調理時間:50分
材料(お茶碗2杯分)
- 生米 1/2合
- 水 700ml
- 芽蕪 6〜10個
- 塩 小さじ1/2
トッピングに
- ゆず皮
つくり方
厚手の鍋によく研いだ米、水700mlを入れる。かたよりがないように鍋底をならして、中〜強火にかける。
鍋の中がぽこぽこと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で20分煮込む。
水でよく洗った芽蕪を鍋に入れる。先ほどと同様にフタをして10分煮込む。
<ポイント>混ぜすぎない、構いすぎない
芽蕪を入れたあとに混ぜ込みは不要です。必要以上に粘り気が出てしまうのを防ぐためです。お米の上に「置く」感じでお鍋に入れます。
さっとアクをすくいとり塩で味をととのえる。鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。フタをして5〜10分放置して蒸らす。器に盛りつけたら完成!
いただきます!気になるお味は?
おお〜……!色も、香りも、濃ゆい!
小粒の実も葉もかわいくて。そのまままるっと入れちゃいました。
ちいさなボディにおいしさがぎゅっ。お味も濃ゆい、濃ゆい!
若々しい青みが、なんとなんく七草っぽくて。これから育つ余白があるのに、あえてそれを若芽のうちに食べるという贅沢。ハレの日の食材、というのも納得だなあ。
すっかり芽蕪のファンになってしまいました。
ハッとするほどおいしかったです。ごちそうさまでした!