まっきっき〜〜〜〜!「くちなしの実」で染めた鮮やかなおかゆさんができました!
たくあんや栗きんとんの色付けとしても使われるくちなし。梔子染、という染め物があるくらいですから、染める力は相当にパワフルです。
くちなしを煮出した煮汁と炊いたごはん「黄飯」という郷土料理があると聞いて、それならお粥もアリなのでは?と試してみた次第です。
こんなに綺麗に染まっているのに、ほぼ無味無臭の不思議体験。じゃあ何のために染めるの?と聞かれたら、そりゃもう「ハレ感」ですわね〜◎
黄粥(くちなし粥、山梔子粥)のレシピ
おすすめシーン:ハレ粥、口内炎対策、ほっとしたいとき
調理時間:50分
材料(お茶碗2杯分)
- 生米 1/2合(約75g)
- 水 750ml
- くちなしの実 2〜3個
- 塩 小さじ1/3
トッピングに
- 黒ごま など
つくり方
くちなしの実を割ってお茶パックに入れる。
※わたしはキッチンバサミの柄の部分に挟んで割りました。綿棒で叩いたり、包丁で傷つけてもOK。
厚手の鍋によく研いだ米、くちなしを入れたお茶パック、水750mlを入れる。具材のかたよりがないように鍋底をならして、中〜強火にかける。
鍋の中がぽこぽこと沸いたら、くちなしのパックを取り出し、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。
鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で30分煮込む。
さっとアクをすくいとり、塩で味をととのえる。鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。フタをして5分ほど放置して蒸らす。器に盛りつけたら完成!
煮出してザルでこして……と作っても良いのですが、お茶パックを使ってお粥を作りつつ色出しをしちゃうととってもラクです◎
いただきます!気になるお味は?
ででん!染まりました〜!まっきっき!
こんなに色が出てるのに、ほんとのほんとに無味無臭。
くちなしが入っていない白粥と、このお粥と、隣に並べて味を比べたらなんとなく違いがわかるのかもしれないけれど、ほとんど誤差レベルだと思います。
強いて言えばう〜〜っすら、クコの実のような生薬っぽい香りがしなくもないような……くらいの心地。
黄色に染める食材、といえば、ターメリックやらパプリカやらあるけれど、無味無臭ってほんとに貴重。
ターメリックだとズン!と苦味があるし(カレーだとそれが味のベースになるわけですが)、パプリカパウダーは甘みがでちゃうし。
食材の風味を邪魔しないから、たくあんというしょっぱい系にも、栗きんとんの甘い系にも使われるわけですねえ〜◎
ちなみに、くちなしは生薬名でいうと「山梔子」と呼ばれ、鎮痛作用や解熱作用が期待されるようです。
ということは、体調を崩したときのお粥にナイスですね!
わざわざ買うのは手間だけど、お料理に使ったくちなしがちょこっと余ったときとか、ね。ありあり。
またひとつあたらしいお粥と出会えて、うきうきの朝なのでした。
ふー、おいしかったです。ごちそうさまでした!
クチナシには消炎や胆汁分泌の調整、鎮痛にすぐれた作用があります。そのため、頭痛、鼻血、口内炎、不眠症、精神安定、内海、出血性疾患などに効果的。
『食の医学館』本多 京子、2002年、小学館「クチナシ」より
米の品種:ミルキークイーン
塩:海の精