ごま油を風味づけに使ったほんのり中華風の白菜粥にゆず皮を添えていただきました。
甘みたっぷりの冬の白菜と、すーっと背筋の伸びるゆずの香りは相性抜群。冬の鉄板コンビです。
そして、今朝のポイントは「塩なし仕立て」。
あえて塩を混ぜ込まずに、いろいろな種類のお塩をちょっとずつ、ぱらりぱらりとふりかけながらいただきました。
器の中に味の濃淡が生まれることで、お米や白菜の甘みに感じ方がいろいろあることに気づいたりして。ちょっとした工夫であらたな発見があるものですね。
ゆず塩白菜粥のレシピ
おすすめシーン:マインドフルになりたいとき、胃腸の養生、二日酔いの朝
調理時間:50分
米の品種:魚沼産コシヒカリ
塩:海の精(ほししお)、粟国の塩、ひんぎゃの塩
材料(お茶碗2杯分)
- 生米 1/2合
- ごま油 小さじ1
- 水 750ml
- 白菜 1〜2枚
ご一緒に
- 柚子皮
- 塩
<ポイント>彩り豊かに
白菜の内側の黄色の葉と、外側に近い緑の葉を組み合わせると彩り豊かに仕上がります◎
つくり方
厚手の鍋によく研いだ米を入れ、ごま油を絡める。
水750mlを入れる。具材のかたよりがないように鍋底をならして、中〜強火にかける。
鍋の中がぽこぽこと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で20分煮込む。
食べやすい大きさに切った白菜を鍋に入れる。先ほどと同様にフタをしてさらに10分煮込む。
鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。フタをして5〜10分放置して蒸らす。器に盛りつけたら完成!
いただきます!気になるお味は?
ごま油がお出汁になっています〜!香り良し、とろみよし。
完成したお粥に塩をふりかけていただくと……器の中に生まれたお味のグラデーションがなんとも豊か!
味がぼんやり、甘みを感じる、甘みが全開、すこししょっぱい、しょっっっっぱ!
お米の甘み・白菜の甘みと塩っけのせめぎ合いをじっくり観察しながら、ていねいに、ていねいに。
ゆず皮の凛とした香りに背筋が伸びて、なんともマインドフル。あー……おいしいなあ。
ひとつの器の中にもいろんな「おいしい」があるんですねえ〜……!
気をつけなきゃと思ったのは、塩の後のせ式のお粥はとっても豊かでたのしいけれど、結果的に塩をとりすぎてしまう点。薄味に仕上げて、ほんの少し塩を足す。このくらいのちいさな幅のグラデーションのほうが身体にやさしいように思いました。
発見、発見。いろいろ、発見。
と〜〜ってもおいしかったです!ごちそうさまでした!
胃腸を整えて、消化を促進し、便通を良くする働きがある食材です。酒の毒を解消する作用があるとされ、二日酔いにいいといわれています。
『増補新版 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』喩静・植木もも子、2018年、西東社 P.119「はくさい」より