打ち豆に出会うまで、大豆を日常的に食べるのはムリだと思っていたのです。ときどき水煮は買っていたけれど、二人暮らしだと量が多すぎちゃうし、一度開けると案外足が早いし……かと言って使うぶんの乾燥大豆を浸水させて煮てなんてもっと現実的じゃなくて。大豆はたまに食べるもの、って感じでした。
そんなモヨモヨを一掃する打ち豆!食卓革命!ビバ打ち豆!
なにが革命かってまず、乾物だから日持ちして、使う分だけパッと使えること。さらに蒸して潰して乾燥してあるから、火の入りが早い、早い。浸水しなくても5分くらい火を入れたらおいしく食べられるし、しっかり大豆の甘味や旨味が出るんですよねえ〜……!
一般的な大豆の「ほくっ」という食感ではなく、特有の「しこっ」とした歯応えがお好きなら、きっとメロメロになるはず。
今回使った黄色の打ち豆以外にも、緑大豆の打ち豆も使い方は同じです。お好みでどうぞ!
打ち豆粥のレシピ
おすすめシーン:胃腸のケア、血行促進、シンプルな旨味を欲する日
調理時間:50分
材料(お茶碗2杯分)
- 生米 1/2合
- 水 700ml
- 打ち豆 大さじ2(約20g)
- 塩 小さじ1/3〜
トッピングに
- お煎餅のカスカス
つくり方
厚手の鍋によく研いだ米、打ち豆、水700mlを入れる。
具材のかたよりがないように鍋底をならして、中〜強火にかける。
鍋の中がぽこぽこと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で30分煮込む。
さっとアクをすくいとり、塩で味をととのえる。鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。フタをして5分ほど放置して蒸らす。
器に盛りつけたら完成!
いただきます!気になるお味は?
あ、香りが甘い。大豆ってこんなに甘い香りを持っていたんだ〜……!
フチにふわふわ乗せたのは「おせんべいのカスカス」。笑
わたしが使ったのは、久世福商店の「まるごと貝柱せんべい」。貝の旨味たっぷりのこのおせんべいがそもそもおいしいというのは置いといて笑、トルティーヤやポテトチップス、米菓系のふんわり揚げなどもトッピングもおすすめ!
打ち豆はお豆の旨味がしっかり出るから、旨味の濃いものやカリッとした食感など存在感のあるトッピングが合うのです。
特有の「しこっ」とした食感も、ぽってりのお粥の中で映えるのもスキスキポイント。
ミネストローネをヒントに、トマトとあわせた打ち豆のおかゆもおいしかったし。
ひじきの煮物をヒントに、海藻や魚介系と合わせてみるのも良いのかも。
打ち豆の魅力をどんどん深めていきたいです。
ふー、と〜ってもおいしかったです!ごちそうさまでした。
大豆は脾を養い、胃腸の機能を助け、腸を整える食材。血を作るのを促したり、血流をよくするといった作用もあります。
『増補新版 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』喩静・植木もも子、2018年、西東社 P.96「大豆」より