人生初!生の蓮の実をお粥にしました!
ざっくり言ってしまうと、蓮の実は蓮根の若い種。
蓮の実は中国ではお粥の具材として定番ですが、日本で入手できるのは乾燥のものばかり。わたし自身「蓮の実=乾燥」と思っていました。
生の蓮の実はゆりねっぽい甘い香りがふわり!食感は栗や芋に近いでしょうか。とろみが出やすい気がしたのは、蓮根の粘り気と多少関係があるのかな。
お豆に近い印象の乾燥の蓮の実とは別物だな〜と感じました。
生の蓮の実はなかなか入手できるものではないとは思いますが笑、覚書として残しておきます。
生の蓮の実のおかゆのレシピ
おすすめシーン:気持ちを落ち着かせたいとき、胃腸の養生
調理時間:50分
材料(お茶碗2杯分)
- 生米 1/2合(約75g)
- 水 750ml
- 蓮の実(生) 花托1個分
- 塩 小さじ1/3
<注意>食べてよい蓮の実か必ず確認を!
自然の蓮の実を料理に使う場合、必ず食べて問題がないかどうかを専門の方に確認してからお召し上がりください。
つくり方
蓮の実を花托から取り出す。青い実を包丁で縦に半分に切り、緑の皮・薄皮をむき、苦味がある緑の「芽」を取り除く。
※詳しくは別記事の『蓮の実って生で食べられるのね!?蓮の花托から実を取り出して食べてみた』にて!
厚手の鍋に研いだ米、下処理を済ませた蓮の実、水750mlを入れる。具材のかたよりがないように鍋底をならして、中〜強火にかける。
鍋の中がぽこぽこと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で30分煮込む。
さっとアクをすくいとり、塩で味をととのえる。鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。フタをして5分ほど放置して蒸らす。器に盛りつけたら完成!
いただきます!気になるお味は?
ふわり。甘い香り。
系統的には、ゆりねや栗などの「ほくほく系」の甘い香りに近いでしょうか。
茹でたてピーナッツにも近いかなあ、根菜や木の実などの蓄えた系のおいしさ!
薄味でじ〜っくり、観察しながら食べたくなるお味。んんん〜、やさしい。おいしい。
力強い蓮の姿が浮かぶから、こんなに繊細な風味なのが不思議だなあ。
蓮のミステリアス感、特別感を、強く強く感じたのでした。
と〜ってもおいしかったです!ごちそうさまでした。
脾を守る果実として珍重され、胃腸機能を整えて精力を養い、百病を癒す薬として用いられてきました。さらに、精神面にも効用があり、心を落ち着かせ、安眠をもたらすといわれています。
『増補新版 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』喩静・植木もも子、2018年、西東社 P.31「蓮の実」より
米の品種:八代目儀兵衛 料理米「粥」
塩:海の精
自分で皮をむいたりしてみて、やっと乾燥のものが高級品である理由がわかりました……!たしかにこの状態にするのは大変ですわなあ……