もや〜っと身体が気だるいとき、さっぱりおいしいトマトが主役のお粥はいかがでしょうか?
元気トマト!と表現されるトマトには、胃腸の働きをととのえたり、日焼けによるダメージのケア、アンチエイジング作用など、元気と美容にうれしいパワーが盛りだくさんです◎
このお粥には、コンソメや中華だし等を使っていません。でも、完成したトマト粥からは旨味はもちろん、コクすら感じられるほど。不思議なほどおいしいのです。
おいしさの秘密は、トマトに含まれているグルタミン酸。
グルタミン酸は昆布や味噌にも含まれている旨味成分です。ダシをいれなくても、コトコト火を入れたトマトからとしっかりと旨味が出てくる、だからおいしい、というワケなのです。
グルタミン酸は母乳にもたっぷり含まれているそうで、いわば人間が出会う旨味の原点。ほっとするような、身体に染みるような心地は、気のせいではないのかもしれませんね。
基本となるレシピのほか、記事後半ではおすすめのアレンジについてご紹介いたします!
生米からつくる『トマト粥』のレシピ
調理時間:50分
材料(お茶碗2杯分/どんぶり1杯分)
- 生米 1/2合(約75g)
- 水 700ml
- トマト 1/2〜1個
- 塩 小さじ1/2
トッピングに
- 生トマト、パセリ など
作り方
厚手の鍋によく研いだ米、水700mlを入れる。鍋を中〜強火にかける。
鍋の中がぽこぽこと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で20分煮込む。
1cm角に切ったトマトを鍋に入れる。先ほどと同様にフタをして、さらに10分煮込む。
塩で味をととのえる。鍋全体をゆっくりとまぜたら、火を止める。フタをして5〜10分おかゆを放置して蒸らす。器に盛りつけたら完成!
詳しい作り方
ざっくりとした作り方は「白粥をつくる途中で角切りのトマトを入れる」です。
詳しい作り方を写真つきで作り方をご紹介します!
①鍋の温度を上げる
厚手の鍋によく研いだ米(1/2合)、水700mlを入れます。
鍋を中〜強火にかけます。
この間にトマトをカットしておくと全体の流れがスムーズです。ざくざくざくと、1cmほどの角切りに。
ちなみにお鍋はフタつきの厚手のものがおすすめです。トマト粥は粘り気を出しすぎないほうがおいしいと思うので、土鍋よりもツルッとした素材のお鍋が良いかもしれません。
今回は宮崎製作所ジオ片手鍋18cmを使用しています。
②コトコト煮込む
鍋の中がぽこぽこと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜます。
<ポイント>
なるべくそ〜っと丁寧に。この一手間で炊きムラ・焦げつきを防止することができます。
鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で20分煮込みます。
<ポイント>
お箸をかませてフタをすることで、吹きこぼれを防止することができます。
③トマトを入れる
20分ほど煮込んだら、1cm角に切ったトマトを鍋に入れます。
<ポイント>
おかゆは混ぜるたびに粘り気が出てしまうため、混ぜ込まず、上に乗せる感じで入れるのがポイントです。なるべく重ならないように入れると◎
先ほどと同様にフタをして、さらに10分煮込みます。
お米のみで20分、トマトを入れてから10分、合計30分煮込みます。
④味付け&蒸らし
塩(小さじ1/2程度)で味をととのえます。全体の水分が均一になるようにゆっくりと混ぜたら、火を止めます。
(個人的には特に違いは感じませんが、気になる方はアクをすくい取っても◎)
5〜10分、フタをして放置しておかゆを蒸らします。
蒸らし時間でお味が馴染んで、おかゆの米粒がふっくらします。
お好みの具材とともに器に盛りつけたら完成です!
いただきます!気になるお味は?
わお、あざやかなお粥〜!トマトから出る水分でお粥がトロッとするのも最高です。
この日は「生トマト」を乗せて、さっぱり感をアップさせました◎
美肌効果もある「パセリ」を彩りに添えて。
ああ、さっぱり。すっきり。こってりなリゾットとは別物の、おかゆらしい素朴感があります。
実際にトマトには熱をとる働き&解毒作用がある*そうで。ととのう〜って感じ。
そしてそして、おいしさのポイントは「塩」!
なんか味が物足りないな〜と思う場合は塩が足りないのかも。
他の味を添加する前に是非、お塩をパラッとかけてみてください。
「スイカに塩」の原理で、塩の力でお米の甘み・トマトの甘みが引き立つのです!
塩の力を借りるとトマト本来のおいしさが輝いて、きっと、トマトってすごい!と感じるはずです◎
*「体を冷やし、のどの渇きを止める作用もあります」
『増補新版 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』喩静・植木もも子、2018年、西東社 P.103「トマト」より
「ほかにも肝の働きを助け、解毒作用を高めるため、老化防止や美肌づくりにも有効です」
アレンジするなら?
トマトの品種にこだわったり、煮込み時間を変えてみたり。
いろんなこだわりポイントがありますが、お手軽なのがトッピングのアレンジ!
トッピングにこだわる
トマト粥のおすすめトッピングは……
- 薬味(青しそ、小ネギ、セロリの葉 など)
- ハーブ類(バジル、クミン、黒胡椒 など)
- チーズ(粉チーズ・クリームチーズ など)
- 野菜(ゆでブロッコリー、アボカド、パプリカ など)
- トルティーヤなどのスナック
などなど、トマト料理を参考にアレンジすると◎
意外なようでイチオシのトッピングが、「しらす」!
「アンチョビ」のような感じで、しらすの塩っけが絶妙にマッチするのです〜……!
オリーブの実を添えて、さらに風味良く◎おしゃれなおいしさに出会えました。
具材をプラスする
きのこやセロリなど、ミネストローネに合う具材全般、おすすめです!
たとえば、大さじ1ほどの「緑豆」を入れて緑豆トマト粥。
小粒で皮の薄い緑豆は浸水不要。お米と一緒に煮込みはじめるだけでほっくり仕上がるおすすめのちょい足し食材です。
トマトと一緒に「ローリエ」を入れてさらに香り良く仕上げてみたり。
100〜200mlほど水分を多めにして、とろとろに仕上げるのも美味でございます。
ミニトマトを使ってみる
こちらもおすすめ!ミニトマトのトマト粥!
トマトとミニトマトって、やっぱり別物なんだな〜と実感します。
なんてったって、華やかな熟した甘みがしっかり出て、フルーティー!!!
アンチョビのせ
ふつうのトマトに比べて甘みががっつり出るので、生ハムや、味噌、アンチョビなど、塩っ気の強いものと合わせると全体のバランスがよくなりそうです◎
アレンジ自在のトマト粥!
ぜひ、自分好みの「トマト粥」をみつけてみてくださいね。
みなさんのいただきますが笑顔でありますように!ごちそうさまでした!