お粥は水で炊くのが基本!です。お粥は食材の力を引き立てるのが大得意なのです。
むしろお粥は出汁を使う方が難しいのです。モノを加えるほどに平均的なお味になって単調になりやすいですし、かといって具材の旨味を引き立てようとするとバランスがの加減がすっごく難しい……!(「だし粥」として出汁を主役にしちゃうのは簡単なんですけどね〜……)
今朝は大根のお粥を昆布出汁で。根昆布のお上品な旨味は、主張しすぎることもなく、縁の下の力持ち的にそっと支えてくれる感じ。
お粥らしさをちゃんと感じられて、私好みでした◎
昆布出汁の大根粥のレシピ
おすすめシーン:胃腸のケア、ゆっくり味わいたいとき
調理時間:50分
材料(お茶碗2杯分)
- 生米 1/2合(約75g)
- 昆布出汁 750ml
- 大根 2cm
- 塩 小さじ1/3〜
トッピングに
- 山椒の塩漬け など
<ポイント>昆布出汁は水出しがおすすめ
昆布出汁は根昆布の水出しのものを使用しました。昆布を水につけて3時間〜一晩放置するだけ。煮出した昆布出汁に比べて澄んだ旨味がでるのが特徴です。
つくり方
厚手の鍋によく研いだ米、昆布出汁750mlを入れる。具材のかたよりがないように鍋底をならして、中〜強火にかける。
鍋の様子を見守りつつ、大根の下ごしらえを済ませておく。大根を1cm角に切り、茎の部分があれば1cm幅に切っておく。
鍋の中がぽこぽこと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火で15分煮込む。
大根を鍋に入れる。先ほどと同様にフタをしてさらに15分煮込む。
※大根を鍋に入れたら混ぜ込まず、上に「乗せる」感じで入れます。
さっとアクをすくいとり、塩で味をととのえる。鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。フタをして5分ほど放置して蒸らす。器に盛りつけたら完成!
いただきます!気になるお味は?
おおお〜……絶妙!
炊き立てごはんのようなお米の香りも、大根の甘い香りも、生きてる!
昆布の旨味もじわ〜っと、感じますねえ〜……!(あくまでも主従関係でいうところの「従」!これ大事!)
日常のお粥はお水で炊いた素のおかゆで良いのです。
でも、食欲がないときや、おもてなし用の「特別なお粥」にこういうお出汁で炊いたおかゆもアリですねえ〜◎
やはり昆布出汁というものは、精進料理にも使われるくらいですから、野菜の旨味と相性が良いのですねえ。
精進料理をヒントにしていくと、新しいおいしさに出会えるのかも。
と〜〜ってもおいしかったです!ごちそうさまでした!
炭水化物、たんぱく質、脂質の消化を助ける働きがあることから、胃腸が弱って胸やけや胃もたれを起こしているときには積極的に取り入れたい食材です。
『増補新版 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』喩静・植木もも子、2018年、西東社 P.82「大根」より
米の品種:ななつぼし(米穀店食の健康社 食べ比べ6種 真空パックより)
塩:海の精