シンプルなものが「贅沢だな〜」と感じるって、おかゆのいいところだなあと思うのです。お米の甘みを、さつまいもの甘みをじっくりと堪能する絶品粥のレシピです。
弱火でコトコト煮込むおかゆとさつまいもの相性は抜群。さつまいもが透き通るような黄金色になって、甘みがぐ〜と引き立ちます。
さつまいもには胃腸の調子を整えてくれる働きがあり*ますので、病み上がりや便秘気味の時、身体を労りたいなあ〜という時におすすめです◎
やさしい、やさし〜い、おかゆ、ととのいますよ。
*「さつまいもを切ると出てくる白い液はヤラピンと呼ばれる樹脂の一種で、胃の粘膜を保護したり、腸のぜん動運動を促したり、便をやわらかくしたりする働きがあります。」
『NHK出版 からだのための食材大全』池上 文雄 (監修)ほか、2018年、NHK出版 P.96「さつまいも」より
基本となるレシピのほか、記事後半ではおすすめのアレンジについてご紹介いたします!
生米からつくる『芋粥』のレシピ
調理時間:50分
材料(お茶碗2杯分/どんぶり1杯分)
- 生米 1/2合(約75g)
- 水 750ml
- さつまいも 小1本
- 塩 ふたつまみ
トッピングに
- 黒ごまなど
<ポイント>さつまいもはちょっとでOK
さつまいもは手のひらサイズの小さなものを使用しました。100〜150g程度がちょうど良いと思われます。
作り方
厚手の鍋によく研いだ米、水750mlを入れる。フタをせずに中〜強火にかける。この間にさつまいもを乱切りにして、水にさらしておく。
鍋に白い泡がふつふつと立ったら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火に20分かける。
さつまいもの水を切り、お鍋に入れる。先ほどと同様にフタをして10分煮込む。
さっとアクをすくいとり、塩で味をととのえる。鍋全体をゆっくりとまぜたら、火を止める。フタをして5〜10分蒸らす。器に盛りつけたら完成!
詳しい作り方
写真つきで作り方をご紹介します。
①鍋の温度を上げる
厚手の鍋によく研いだ米(1/2合)、水750mlを入れます。
お鍋はフタつきの厚手のものがおすすめです。今回は宮崎製作所ジオ片手鍋18cmを使用しました。
ふつふつと沸くまで中〜強火にかけます。
この間にさつまいもの下ごしらえを済ませると流れがスムーズです。
さつまいもを乱切りにして、水にさらしておきます。
<ポイント>さつまいもの切り方は?
さつまいもの切り方はお好みでOKです◎
乱切り→ほくほく感がおいしくて、わたしは一番好きです。
輪切り→満月のような見た目がキュート!厚さにもよりますが、すこし煮崩れやすいかも。
角切り→コロコロかわいい!お豆などと合わせるときに馴染みが良くなります。煮崩れやすいので、加熱時間に注意。
②コトコト煮込む
鍋に白い泡がふつふつと立ったら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜます。
鍋にお箸を渡してフタをした状態で、ふつふつと波打つ程度の弱〜中火に20分かけます。
<ポイント>吹きこぼれを防止
お箸をかませてフタをすることで、吹きこぼれを防止することができます。
③さつまいもを入れてコトコト煮込む
さつまいもの水を切り、お鍋に入れます。
先ほどと同様にフタをして、さらに10分煮込みます。
④味つけ&蒸らし
さっとアクをすくいとります。
塩(ふたつまみ程度)で味をととのえます。鍋全体をゆっくりとまぜたら、火を止めます。
<ポイント>塩の量はお好みで
スイカに塩をかける感じで、塩を入れることでお米とさつまいもの甘みがぐっと引き立ちます。
塩の量はふたつまみから小さじ1/2程度が適量と思われます。味を薄めに仕上げて、パラパラと塩をかけながらいただくのも美味ですよ。迷ったら薄めがおすすめです。
お好みでフタをして5〜10分ほど放置して蒸らします。
蒸らしの時間を作ることでお粥に味が馴染んで、米粒がふっくらと仕上がります。
お好みで黒ごまとともに器に盛りつけたら完成です!
いただきます!気になるお味は?
まっきっき〜!さつまいもが蒸されて黄金色です。
甘い香りがお部屋にふわ〜っと広がります。ああ、おいしそ〜う…!
今回は黒ごまをぱらり。中央にパラパラと乗せても良いのですが、ちょっぴりおめかしをしてライン状にのせてみました。
さつまいもの透き通るような食感、そしてぐんぐんと引き出された甘み!ああ、これぞ、ごちそう。
そしてそして、注目すべきはおかゆ部分にもお芋の甘みが染み込んでいること!
お出汁も使わずにごくごくシンプルに作ったのに、このおいしさ。素材の味を生かすって、こういうことを言うんだなあとしみじみしちゃいました。
アレンジするなら?
さて、今回はさつまいもを「乱切り」にしましたが、さつまいもを小さく角切りにしてみると…
ちまっとしていてかわいい!
ちょこちょこっとした感じに合わせて、黒ごまもちまっと乗せてみました。小さく切ると短い時間で火が通るので、ごはんから作るおかゆのときにも良さそうですね。
手のひらサイズの小ぶりのものなら、煮込み時間を長くしてまるっと入れちゃうのもおもしろいですよ!
内側までねっちょりと幸せ〜…!
切り方の他にも、さつまいもの品種(ねっちょり系・ほくほく系)、量、煮込み時間、だし汁の有無でもずいぶん雰囲気が変わります。
具材のちょい足しだと……白米に黒米を混ぜた「黒米芋粥」!
1/2合の白米に対して、大さじ1ほどの黒米をブレンドしました。
さつまいもの綺麗な黄色が見えなくてちょっぴりかなしいですが、こっくりとした黒米の風味とさつまいもの甘みが合う合う◎
ラム肉とにんにくを合わせて「ラム芋粥」!
豚肉や鶏肉などを合わせてもおいしいだろうなあ。
いろんな食材と相性が良く、大人も子どもも大好きなさつまいも。
ぜひ、自分好みの「芋粥」をみつけてみてくださいね。
みなさんのいただきますが笑顔でありますように!ごちそうさまでした!