お漬物や明太子、鮭など、おかゆに”添える”とおいしいものはイメージしやすいけれど、おかゆに”のせて”おいしいものとなるとネタ不足……というお話をよく耳にします。
そこで!
今回はごはんから作ったおかゆやレトルト粥でもOK!お粥研究家イチオシの定番おかゆトッピング10個をご紹介します。

定番お粥トッピング10選
お出汁や具材を使っていない「白粥」でも合うトッピングを選びました。
①梅干し・・・お米の甘みを引き立てる酸味の魔法

キングオブお粥の友と言っても過言ではない!やっぱりコレです、おかゆといったら梅干しです。
ふわり広がるお米の甘み、とろりしたおかゆらしい食感を、梅の酸味がきゅっと引き立ててくれます。
「梅はその日の難逃れ」という言葉の通り、梅干しには疲労回復や熱中症対策、消化促進、殺菌作用など、日々の元気を支えるうれしいパワーが盛りだくさん◎ 梅は飾りじゃないのです。
②海苔の佃煮・・・旨味たっぷり!とろとろ×とろとろが絶妙

おかゆのとろとろ感と海苔の佃煮のくったり感、合いますよね〜……!
白粥以外にも卵粥と合わせたり、生姜やみょうが、青しそなどの薬味と合わせるのもおすすめです。
そうそう、海苔の佃煮は油分と合わせるとぐっぐっとおいしさが際立ちます!◎

白ごま、クリームチーズ、バターなどの油分が豊富な食材とあわせたり、ごま油、ラー油、えごま油、オリーブオイルなどをぐるっとひとかけするのもおすすめです。
③ごま油・・・器の中で化学反応!?一滴で雰囲気が激変♡

ほんのちょっと、ほんのちょっとのごま油をたら〜っとかけると、なんと、中華粥テイストに!華やかな香りは食欲をかきたててくれます。
ごま油の良質な油分には脂肪の燃焼を促す働きがあるのだとか。特にダイエット中・ボディメイク中には「油」という字面だけ見ると避けがちですが、必ずしも敵じゃないのですね。
ごま油は卵粥、鶏粥、海鮮系のお粥、七草粥……いろ〜んなおかゆと相性抜群!

特に七草粥にごま油をプラスすると苦味が和らぐのでお子様にもおすすめです。
④あんかけ・・・身体の内側からぽっかぽか!料亭のような仕上がりに。

あんかけをかけるとごちそう感が爆上がり。レトルト粥でもあんかけをかけるだけでググッとこなれたおかゆに大変身です!
おかゆのあつあつが閉じ込められて、身体の内側からしっかり温まるのもうれしいポイント。
<あんかけの作り方 >
小鍋にだし汁200ml、醤油 大1、みりん 大1を煮立て、
器に片栗粉 大1、水 大1を溶き、
すこ〜しずつ鍋に入れてよく混ぜ、とろみがついたら完成!
あんかけにお砂糖を入れて「みたらし風」にしたり、黒酢を入れて「黒酢あんかけ」にしても◎
京都の名店「瓢亭」さんの「あんかけ粥」
ちなみに……
片栗粉ではなく「葛粉」でとろみをつけると、ミシュラン3つ星を15年以上も連続で獲得している京都の料亭「瓢亭」さんの朝粥風のあんかけに。

「葛」でとろみをつけているそうです。

⑤昆布(塩昆布、佃煮、とろろ昆布)・・・旨味を合わせて減塩にも◎

塩昆布、昆布の佃煮(ごま昆布)、とろろ昆布など、旨味がた〜っぷり詰まった「昆布」も鉄板!
梅干しや白ごまと合わせたり、先にご紹介した「ごま油」と合わせるのもおすすめです。
昆布の佃煮のおかゆに馴染む感じも美味ですし、塩昆布のおかゆの水分を吸ってだんだんと「くたっ」としてくる変化も魅力的です。
上手に旨味を取り入れることで、塩分の摂りすぎを抑える効果も期待できます◎

⑥しらす・・・おかゆの淡白さが物足りないときに

旨味たっぷり、といえば「しらす」もおすすめです!
発熱時や汗をかいた後など、おかゆの淡白さが物足りなく感じるときには、旨味と塩っけを同時にプラスできるしらすが大活躍!
たっぷりのしらすに卵黄をのせて、ちょろっとお醤油をたらしていただく「ぜいたくしらす粥」というのもおすすめです。
⑦とろろ/長芋・・・栄養抜群。のどが痛いとき、発熱時にもこれなら!◎

長芋(山芋/やまのいも)をすりおろした、とろろ。
滋養たっぷりなうえ、口当たりが冷たくなるので、食欲のないとき、のどの痛みがある日にもぴったりです。
最近はコンビニで「味付きとろろ」が売っていて、より身近になりました。気軽でいいですよね〜◎

おかゆにかけることで、じゅるじゅる〜っと食べやすさアップ!おかゆのあつあつと、とろろのひんやりのコントラストがなんともそそります。
手間をかける価値がある!シャクシャク長芋粥もおすすめ。
一手間かけて「シャクシャク長芋粥」はいかがでしょうか?

ピーラーで長芋をスライスしてお粥にオン!シャクシャク食感がたのしめて、おいしいですよ◎


⑧塩麹・・・旨味アップで食べやすく!やさしく癒されたいときに

米麹と塩で発酵させた「塩麹」。最近は米麹から作られる甘酒も人気ですよね。
味付けに塩麹を「混ぜ込む」のもよいけれど、「添える」のも美味です。
ほわ〜んと優しい風味のただいま感たるや。おちつく、おちつく、ほっとする〜……!
優しく癒されたい日におすすめです。
⑨豆腐・・・湯豆腐のようなやさしさ!じっくりていねいに味わって

お粥とお豆腐って、ほんとうに合うんですよ〜……お粥の完成の直前にお豆腐を入れてあたたかい「湯豆腐風」にするもよし、冷たいお豆腐をのせてもよし。
おかゆ×お豆腐の組み合わせは、素朴なふたりだからこそ引き立て合う関係、とでも言いましょうか。
口の中で潰しながら味わうと、ふわ〜っとお米と大豆の甘みを感じます。
じっくりじっくり味わいたくなる豊かでやさしいおいしさです。
⑩塩・・・味の決めては、やっぱりお塩。

最後にご紹介するおすすめのちょい足し食材は、ずばり「塩」です!
塩はお米の甘みを引き立ててくれる魔法の食材。
生米からつくるお粥(炊き粥)でも、ごはんからつくるお粥(入れ粥)でも、レトルトのお粥でも。ぜひ「自然塩」をプラスしてみてください。
自然塩のしょっぱさはほんとうに多種多様!甘みが強いもの、旨味のあるもの、ほわ〜んと広がるもの。

とってもシンプルなお料理、お粥だからこそ、お塩の違いをはっきりと感じることができるのです。
豊かな塩っけをおかゆにちょい足しして、お米の甘みとのマリアージュを楽しんでみてはいかがでしょうか。
まとめ
以上、イチオシの定番のお粥トッピングを10個、ご紹介しました!
どれも気軽で試しやすいものばかり。
「〇〇がアリなのなら●●もアリなのでは?」
「〇〇と△△をダブルで乗せちゃうのもありなのでは?」
と、自分仕様のお味を見つけるヒントになれたらうれしいです。


おいしいおかゆ時間をお過ごしくださいね♪お粥研究家の鈴木かゆでした!