銀座吉兆「ふかひれ姿煮御飯膳」──ひとくちごとに発見がある、すばらしい作品|雑記#0029

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品の良さとゴージャス感が共存する、ひとつの「作品」でした。一度は食べてみたかった、吉兆さんの「ふかひれ姿煮御飯膳」

なんといっても、吉兆さんですから……先入観ですよね、5万円とか8万円とかのコース限定のすっごく敷居の高いお料理だと思っていたのです。

ところが、ランチタイムの「御飯膳」でいただけるという発見!しかも、ボリューム的な満足感もじゅうぶん◎

きらめくあんの中に、繊細な線が泳ぐ……とでも表現しましょうか。誰が食べても「……!♡」ってなるやつでした。

もくじ

銀座吉兆「ふかひれ姿煮御飯膳」

銀座二丁目のカルティエの隣のビル「大倉本館」4階の「銀座吉兆」。※正式な表記は「つちよし」の「吉」

予約は一休.comで。特典でアルコール含むワンドリンクがついてラッキー!

なんでもない日にいきなりコースというのは贅沢すぎる気がしたので、ふかひれ姿煮御飯をメインとした3品のコースを選択。2025年5月時点では15,180円/人。

【ふかひれ姿煮御飯膳】全3品+1ドリンク(ホール席)15,180円/人
・膳菜
・ふかひれ姿煮御飯、赤出し
・デザート

結果、全然豪華で大満足でした◎

季節のお料理を堪能

ついたてでゆるやかに区切られたゆったりな「ホール席」。ドリンクをいただきながらお料理を待ちます。

ノンアルもお酒も選べてうれしい

一品目「膳菜」。

あら〜……すてき!この日は、夏越の祓をイメージしたという、茅の輪に囲まれたお料理たち。

どれもやさしい味つけで、食材の風味&食感がイキイキ。ああ、おいしい……!

かつおのたたきにアボカドをあわせたり、白アスパラのすりながしをソースのようにあしらったり、なんかちょっと「洋」な雰囲気もあって、食材の組み合わせがおしゃれでした。

とくに、金色の器、緑のあんのようなものが乗ったまんまるちゃん。木の芽を使ったあんのった「きぬかつぎ」が、ハッとするほどおいしかったです。ちょっと炙ってあるのかな、香りの大人っぽさでお芋の甘みが際立って、しあわせなひとくちでした。

お待ちかねの、ふかひれ姿煮御飯!

膳菜のあとに、2品目。本日の主役「ふかひれ姿煮御飯」の登場です。

ぱかん。キラキラキラキラ〜〜〜〜〜〜……!

ふかひれ、でかっ!

ふかひれ御飯、じゃなくて、ふかひれ姿煮・・御飯、ですものね!

一口食べたら「……!♡」。

おいしすぎて、しばし無言。困ったなあ……おいしい、しか出てこない……!

細かなふかひれの繊維が口の中でほろほろ〜っと広がる夢時間。ふかひれのコラーゲン質の甘みって、どうしてこうも贅沢な気持ちになれるのでしょう。

薄い飴色のあんは、見た目よりもずっと濃厚。味自体は薄味なんですけど、ねっとり感も覚えるしっかり粘度で、出汁がすごいです、なんと「すっぽん」ですって!なるほど〜、出汁の旨味をしっかりにして味自体は薄味、粘度をあげると上品なままインパクトがでるのか〜……!

これだけ大きなふかひれを、ごはんになじませちゃうんだからすごいですね……!

ふかひれそのものの魅力、あんの工夫(高粘度&すっぽん出汁&薄味)、それからもう一つはこの「二層の米」が感動ポイント

「白いごはん」の上に、「揚げたもち米」があしらってあるのです!!!

もっちりおいしいごはんと、少しのシャクッと感がある揚げ米。ごはんとあんかけの緩衝材とでも言いましょうか、ちょうど揚げの油分が入ることで絶妙な一体感が生まれるという……!

温度帯がマグマな熱々じゃないのも、「中華のあんかけ」との違いをハッキリ感じる要素なのかも。

ひとくちひとくちに発見がある、すばらしいお料理でした。

いやはや、すごい。これは「作品」ですね。

まとめ

吉兆さんの「ふかひれ姿煮御飯」は、工夫の積み重ねで、品の良さとゴージャス感が共存する「作品」でした。

3品のショートコース(セット)なので、たぶんそれに合わせて分量も調整されているのでしょう。じゅ〜ぶん、満腹!「ああ、ふかひれを食べた〜!」……と、叫びたくなる満足感!

今回はお料理にインスピレーションを受けに行ったので感想がアレですが笑、お料理はもちろん、女将さんのおもてなしも、器も、全てがハレの日にふさわしい、すばらしいものでした。美術館やコンサートのあとのような「いいものに触れた……」と心がほかほかする心地が、長く長く続きました。ちょっとした旅行より非日常だったかも……!

近頃の価格高騰の様子から、きっと「今がいちばん安い」という状況は続くでしょう。あっという間に2万円のお料理になっている気がします。食べたいものを、食べられるときに。このマインド、大事ですね。

すばらしい体験でした。

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運営者情報

お粥研究家。24時間おかゆのことを考えている人。「食事でじぶんを整える」をテーマに、毎朝の自分の体調に合わせたおかゆを作っている。お粥を作るのも食べるのも見るのも大好き。

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