ウクライナのクリスマス粥Kutia(クチャ/クティア)を再現してみました!
クチャはくるみやケシの実、レーズン、麦(米)を柔らかく煮て蜂蜜で味付けをした甘いお粥。冷たく食べることも、温かく食べることもあるようです。
ウクライナの正統派クリスマスといえば家族みんなで12種類のごちそうを食べるのが習わしなのだとか。そしてそして、ごちそうの最初の最初にいただくは絶対に「クチャ」なんですって。つまり、クチャはデザートではなくてディナーの「前菜」!日本にはないタイプのお粥さんですね。
ウクライナの方曰く「これを食べないと始まらない、すご〜くすご〜くタイセツな料理!」。
麦をつかったり、米を使ったり。牛乳やクランベリーを入れたり。とろとろ系、パサポソ系。クチャには家庭によって「我が家の味」があるんですって。
ウクライナの方々はどんな願いを込めてこの料理を受け継いできたのかな。初めて食べても不思議と懐かしい気持ちになるやさしいやさしいお粥。ぜひおうちでつくってみてください。
ウクライナのクリスマス粥 クチャKutiaのレシピ
おすすめシーン:クリスマスの前菜
料理にかかる時間:合計2時間弱
(下ごしらえ:30分、調理時間:40分、寝かせ時間:30分)
材料(前菜として4人分)
- 米 50g
- もち麦 50g
- 水 500ml
- レーズン 30g
- 干しあんず 30g
- けしの実 20g
(または白ごま) - くるみ 30g
- 蜂蜜 大さじ2〜
- 塩 ひとつまみ
お好みで
- シナモンパウダー
つくり方
ドライフルーツ(レーズン・あんず)、けしの実をそれぞれ湯に浸し30分以上置く。
研いだ米、洗ったもち麦、水500mlを鍋に入れる。時々混ぜながら弱火〜中火でやわらかくなるまで30分ほど煮込む。
水が足りなくなったら差し水をする。
米と麦を煮ている間に、けしの実の水気を切り、すり鉢で香りを立てる。くるみ(半量)も入れ、香りを出す。
あんず、くるみを細かく刻む。
※ドライフルーツを浸しておいた水は鍋の中に入れると香り付けになるので捨てずに取っておきます。
鍋の米と麦がやわらかくなったら、蜂蜜で味をつける。全ての材料を鍋に入れ、塩で味をととのえる。30分以上寝かせたら完成!
詳しい作り方
①ドライフルーツとけしの実を湯に浸す
レーズン30g、あんず30gを湯に浸します。別の器でけしの実(または白ごま)20gを湯に浸します。30分以上置きます。
今回はけしの実と白ごまを組み合わせてみました。「けしの実=ポピーシード」。スパイスコーナーかお菓子の材料のコーナーに並んでいることが多いです。
②米と麦を柔らかく煮る
研いだ米、洗ったもち麦、水500mlを鍋に入れます。
時々混ぜながら弱火〜中火でやわらかくなるまで30分ほど煮込みます。水が足りなくなったら差し水をしつつ。アクをとりつつ。
ゴールはこのくらいのとろみ感です。
この状態になるまでは30分ほどかかるので、煮込んでいる間に具材の準備(③・④)を進めておくと流れがスムーズです◎
③けしの実を挽く
米と麦を煮ている間に、材料の用意を進めていきます。
けしの実の水気を切り、すり鉢で香りを立てます。くるみ(半量)も入れ、香りを出します。
ブレンダーを使ってもOKです。私はちまちま手でやりたかったのですり鉢を使いました。
< ポイント >けしの実の流出に注意!
けしの実の粒はと〜〜〜っても細かくて、ザルの目を通り抜けてしまうことも。また、排水溝の詰まりの原因にもなるので、要注意。ザルにキッチンペーパーを敷き、その上から水を切るようにするとやりやすいです。
④ドライフルーツを刻む
あんず、くるみを細かく刻みます。
レーズンはそのままでも、刻んでも、どちらでもOK。
ドライフルーツを浸しておいた水は鍋の中に入れると香り付けになるので捨てずに取っておきます。
⑤全てを混ぜる
鍋の米と麦がやわらかくなったら、蜂蜜大さじ2〜で味をつけます。
全ての材料を鍋に入れ、最後にひとつまみの塩で味をととのえます。
そして、クチャは寝かせるのが大切なポイント。フタをした状態で30分以上放置して味をなじませたら完成です。
お好みでシナモンパウダーを振って召し上がれ!冷たいままでも、温めても美味でございます◎
いただきます!気になるお味は?
1時間ほど寝かせて、冷たいままでいただきまーす!
あ、おいしい。これこれ、この味!
自然な甘みがふわ〜っとお口に広がります。おいしい。やさしい。
なるほど。「寝かせる」ことでレーズンがくたっと馴染んで、くるみのコクが一体化して。よりお上品なお味になるのですね。
本場ウクライナではクリスマスのディナーの「前菜」であるというクチャ。
ぺこぺこのお腹にやさしい穀物たちのお粥。すてきな伝統料理だなあ〜とうっとりしちゃいました。
ちなみにウクライナは正教なのでクリスマスは1月7日。このクチャは1月6日に召し上がるものなのだそうですよ。(来年まで待たずに、また年明けに作るのもアリ!?笑)
と〜ってもおいしかったです。ごちそうさまでした。
参考にさせていただいたレシピ
今回は虎ノ門のウクライナ料理店「スマチノーゴ」のスタッフさんに伺った作り方をベースに、手に入りやすい材料で再現してみました。ありがとうございました!
細かな手順や具材などを参考にさせていただきました。ありがとうございました!
みなさんのクリスマスが笑顔でありますように!