鉄鍋で白湯と粥を作っちゃう豊かな朝時間。
HARIOのアウトドアライン「Zebrang」さんからご依頼いただいた「ゼブランライスオーブンで粥ができるか研究」の集大成!
ゼブランライスオーブンは火加減調整いらずの炊飯鍋。かんたんにご飯が炊ける!とうたうアイテムはたくさんありますが、こちらはなんと鉄鋳物(憧れの南部鉄器!♡)。きちんとお手入れをすれば一生モノです。直火調理もできることから、アウトドアシーンでも活用できるという革命的なアイテム。もちろん日常使いも◎
失敗知らずでごはんが炊ける、ということは、お粥もおいしく炊けるの?と疑問に思う方も少なくないはず。代わりに私がたくさん試行錯誤して一旦の結論がでましたのでシェアいたします!
「ゼブランライスオーブンで粥ができるか研究」の結論
早速結論から。
「ゼブランライスオーブンで粥ができるか研究」の結論は……
ゼブランライスオーブンでお粥を作る場合は、湯炊き法という熱湯に生米を入れる作り方がベスト!
湯炊き法(熱湯に米を入れて炊くお粥の作り方)は、はじめに強火で米の表面に火を通して、でんぷん質が流れ出るのを抑えることができるため、米粒の境界を残せるのがポイント。その後ゆっくり火を入れて、お米を開かせて、とろみを出していく、という感じ。
ちなみに京都の料亭、瓢亭さんのお粥も基本的に同じ作り方です。
深みがあって蓄熱性がないとおいしくできないから、ゼブランライスオーブンは私に言わせてみれば湯炊き法で炊く粥のために作られたのでは!?!?と思うほど完璧な造形。
フタは開けたまま、ぐるんぐるんと対流させて。蓄熱性を活かして、さらり、とろり。香りの立ち方、粒感を残したとろみの出方がごちそう級。塩もいらないほど、お米が旨い粥ができました。
しかも今回はついでに白湯まで作れちゃう一連の流れを考えてみました。ずっと鉄瓶で白湯生活をやってみたくて。「これ、鉄鍋じゃん!ということは白湯できるのでは?」とひらめいた次第です。
白湯をいただきつつ、粥を待つ。こんな朝時間、最高ですよね〜〜〜!
作り方をご紹介します!
ゼブランライスオーブンでつくる白湯と粥のレシピ
調理時間:約50分
材料(白湯1杯、粥お茶碗2杯分)
- 水 約1000ml
- 米 大さじ3(約45g)
お好みで
- 塩 など
ご一緒に
- 梅干し
- お漬物
- 海苔の佃煮 など
つくり方
鉄鍋ゼブランライスオーブンに水を入れ、中火にかける。
鍋の様子を見守りながら、米を研いでおく。
沸騰した状態で10分加熱し続ける。10分経ったら、一度火を弱め、2合でごはんを炊くときの線(650mlライン)までおたまで湯を取り出す。
取り出したお湯は、ちょうど良い温度になったら白湯として召し上がれ。
もう一度火を強め、ボコボコに煮立てた状態の鍋に米を入れる。時々かき混ぜながら3分火にかける。
火を弱め、お米が対流するくらいの火加減で20分火にかける。
フタをして5分ほど放置して蒸らす。器に盛りつけたら完成!
<今回のお粥は何人前?>
大さじ3の米は45g。1合の米は150gですので、お粥を全部食べても、通常のお茶碗1杯のごはんより少ないです。一人分と換算してもぜんぜん食べ過ぎではありません。二人分だと超軽い食事、という感じです。
いただきます!気になるお味は?
うつくしい。真っ白な粥!
お粥そのものがおいしいから、シンプルにシンプルに食べたくなって。
きゅうりの塩もみ、海苔の佃煮、すっぱい梅干し。
このくらいでいい、このくらいがいい!
一般的なお粥より、かなりとろとろです。650mlの熱湯に45gの米。途中でかなり蒸発させるとはいえ、相当のとろとろ粥です。
薄手の鍋で何も考えずにこの比率でつくったら、お米のないとろみの部分(重湯ですね)は、かなり味気ないお味になっちゃうと思います。
でも、今回は蓄熱性のある鍋でしっかりお米の甘みを広げることができるため、重湯部分にもちゃんとお米の甘みが広がっていて、おいしい……!
この手のおかゆでおいしいものは、調理器具選びから作り方までよく作戦を練らないとなかなか出会えません。(逆にやわらかいごはんってくらいのもちもち系のぽってりとしたお粥は、お米の旨味を煮詰める感じになるので、割とかんたんだったりします。出会いやすいお味。)
あー、ぜいたく。あー、おいしい。
うっとりしながらの朝時間。おいしゅうございました!
参考情報
今回のレシピに至るまでの試行錯誤の中で気づいたことを書き残しておきます!お役立ていただけると幸いです。
白湯について
ゼブランライスオーブンで白湯をつくることについて、調理に使ったお鍋で白湯を作って味が変にならない?と心配だったのですが、わたしの体感、味の移りはありませんでした。しかもちゃんと、鉄瓶でつくったときのようなトゲのなさ、まろやかさも感じて、ちゃんと白湯!
ただし、わたしの場合、調理はお米しかつかっていません。普通のごはんの炊飯10回程度、粥の調理で20回ほど使用。油を含む料理やスパイスを使った料理のあと等での条件では試していませんので、様子をみつつお試しくださいね。
普通の作り方でのお粥の調理ついて
ゼブランライスオーブンでつくる粥試作の中で、一般的なお粥(水の段階から加熱して弱火でコトコト煮てつくるお粥)ももちろんおいしくできました!
めちゃめちゃおいしいかと聞かれると、土鍋と同じくらいすごくおいしい、という感じです。
今回の湯炊き法でのおいしさが感動級だったので、個人的には今回の記事のレシピ推しです。
フタを閉めたお粥の調理について
また、蓋をピチッと閉めて炊くやり方は、炊き上がりのホイッスルの穴から熱湯がクジラの潮吹き状態になったことがあってこれは超危険でした……お気をつけて!
白湯なしパターンについて
いつもは浄水器の水を使用しています。一度、自宅ではない場所で水道水で白湯なしパターンで調理をしたら、塩素系の匂いが強くでてしまいました……!
ひょっとしたら白湯をつくるという工程(10分間沸騰させ続ける)が水のクセをとってくれる働きもあるのかもしれません。
お粥は良くも悪くも素材のお味を広げるため、水のクセが強く出る場合もあるのだと思います。使用する水にはこだわった方がよさそうです。